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STUDIO★(・Σ・)の雑記帳ブログで御座いますよ。
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 コレは、「赤白剣銃」登場キャラクターを用いた、
  「逆転裁判」のパロディSSモドキです。
  当人が楽しければいいんじゃね!?がコンセプトであり、
  台詞多用の作品となっています。

  また、「逆転裁判」のパロディ上、「裁判長」と「亜内検事」にご登場願いました。
  更に、「赤白剣銃」の面々も、パロディとする為、日本語名っぽいものに変わっています。

  当然ですが、「逆転裁判」とも、本編「赤白剣銃」とも一切関係は御座いません。


 とか難しいことを取り敢えず最初に書いておこうと思いました(キリッ)
 「逆転裁判」を知らなくとも、裁判ゲームのパロディであると言うことが分かって頂ければ、楽しめる内容にはなっていると思います。
 いきなり「Rボタン」とか「ファイルした」とか言い出しますが、元がゲームなので…!ある種名言なので入れたかったの…!!


 (・Σ・)流に「逆転裁判」を説明すると、
 事件が起こって容疑者逮捕された翌日くらいには裁判が行われちゃうような世界で、
 警察の捜査は勿論、検事の捜査もあまりきっちり進められてては居らず、
 時に現場に弁護士が出向いて色々警察まがいの調査が出来、
 法廷で証言の「矛盾」をついて、依頼人の無実や真犯人を暴いたり、真実追究をするゲームです。
 なので、結構「ねーよwwwww」っていう検事側の結論があります。それでも、いっか!っていうゲームです。


 まぁ、お気軽にどうぞ、と。大丈夫です、本当に台詞ばっかりです。
 其れに、「パロディだからいいよね!」ということで、美味しいところしか書いて居ませんし、
 矛盾指摘等は、其程に詰めていないので意味不明になってしまった所やツッコミ所に溢れていたりする所もありますが、
 まぁ、「パロディだからいいよね!」の気持ちを持って頂ければと思います。
 今回、結構改行を増やしてあります。読みにくい等ありましたら、ご連絡頂ければと思います。
 あ、後、

 今回主役はガジェイドさんです。★ミ(>Σ・)キラッ

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 7月 24日 午前 9時 48分
 地方裁判所 被告人第2控え室

 法廷に立つのは久しぶり、か。いや、仕事が来たこと自体が久しぶりだったな。
 俺に回ってくることはなかなか無い。全く、不運な被告人も居るもんだ。
 俺に回されるとは――どれほど不利だと言うんだか。

 心中で押し黙った俺の目の前にいるその被告人に毒突いてやるが、当人はそれほど気にしていないようだ。
 それもそうだろう。
 彼奴はきっと、俺がどんな弁護士か知らされないまま、俺に依頼をしろと言われたに決まっている。

 「なァなァ、ええっと…」

 その被告人が、軽妙な声で話しかけてきて俺は目を開ける。

 「なんだ」
 「その、チミは俺から話を聞かないんスか」

 拍子を取るような指の動きが邪魔だと思いながら、俺は再び目を閉じた。
 被告人を視界に入れておくと、碌なことがない。

 「必要な情報は法廷記録に載っている。或いは、法廷で明らかになる。貴様に話を聞く意味はない」

 組んだ腕、横柄な態度、恐らくこの若い被告人は俺の言葉に苛立っただろう。

 「チミなァ」
 「我勢堂だ。我勢堂慶一(ガゼイドウ ケイイチ)」
 「俺の名前すらろくに聞いてくれない癖に、名乗るんスか」

 舌打ちと、捻くれた言動。銀髪の、見た目通りの軽い男は不満げに呟いて、再びソファに座り込んだ。
 俺は我勢堂慶一。ガゼイドウ、と読む。大抵、一発では読まれないな。
 弁護士になって短くはない。そして嬉しくはない肩書きが付いている。
 「断らない弁護士」だ。

 確かに其れは間違っちゃいない。俺は、来た依頼は重複しない限り断らない。
 だが、其れが果たして良いかと言われると、皮肉だと言うしかない。
 俺は依頼者の「弁護」はしないし、また、先程依頼人の男が言った通り、俺は依頼者の話を聞くことをしない。
 其れは俺が所謂「勝ち」だ「負け」だに拘っていないからだ。
 法廷で明らかになることが「真実」――「無罪」も「有罪」も決まれば其れが真実になる。
 俺の仕事はその「真実」を引っ張り出すことであって――依頼人を「無罪」にすることじゃない。

 依頼人に深入りしたところで、良いことは一つもない。

 「勝ち」「負け」「弁護」に拘らない俺の所に回ってくる依頼は、
 大抵がこんな弁護士じゃないと引き受け宛がない連中ばかりだ。
 つまり、とことん不利で疑わしい連中という訳だ。
 そして今回のこの依頼人も、その一人と言うことになる。

 しかし、流石に久しぶりだ。法廷に入る前に、法廷記録ぐらいは見ておくか、確か、Rボタンだったな…

「…シキジマで、いいのか。この名は」
「へェ。良く読めたモンッスね」

 俺が話しかけたことが意外だったが、それとも退屈していたのか、依頼人は妙に跳ねた声で答える。

「色嶋銀次(シキジマ ギンジ)が俺の名前。やァっとちょっと俺に興味持ってくれたんスね」
「殺人容疑、となっているな。被害者は――」
「賭後藤勝(カケゴトウマサル)っつーんスよ、其奴は俺の」
「貴様に聞いちゃ居ない」

 遮られて再び、ふて腐れた声で色嶋が別方を向く。
 どうやら、ヘタに声を出さない方が良さそうだ。此奴が余計なことを喋るだけらしい。

 死因は、撲殺。死亡診断書はまだ来ていない。まぁ、検事側が後々出してくるわけ、だ。
 発見時の写真。此はまた見事に頭がかち割られている。
 写真の隅に、棒状の物が映っていた。此が凶器かも知れないが――はっきりは見えていないな。

(法廷記録に人物「色嶋銀次」と「賭後藤勝」をファイルした)
(法廷記録に現場写真をファイルした)

「被告人!弁護士!入廷して下さい!」

 係官の声が控え室に響く。俺はファイルを片手に立ち上がった。

「…行くぞ。依頼人」

 色嶋はなかなか立ち上がらない。じぃっと部屋の一点を見据えている。

「おい、色嶋」
「マサルは、俺の親友なんッスよ。まァ、ちょっとクサい言い方ッスけど。
悪いことは其奴とやった。良くつるんでた。だから、俺が殺人をしたとしても」

「其奴だけは殺さないッスねェ」

 色嶋は俺の方を見上げてにやりと笑うと、

「俺がチミに言いたいのはそれだけサ。我勢堂サン」

 よろしくお願いするぜ。
 俺の肩に手を伸ばして、叩いて率先して歩く。

「…依頼人とて、人間だ。嘘は、つく」

 俺の言葉は多分、

「信じるな。依頼人とて…与えられた記録、とて」

俺自身に言い聞かせる言葉だろう。

つづく…

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